友だちとの関わり方が気になる子にどんな対応をしたらいいのか?で悩んでいます……。

机で悩む保育士

そんな保育士の子どものお悩み相談にお答えします。

保育士歴こっそり18年(秘密)保育士歴こっそり18年(秘密)

このページの内容は

  • ひとりあそびが好きな子の対応
  • 「いっしょにあそばない」と言われて仲間外れになる子の対応
  • 気に入らないと攻撃的になる子の対応

この記事を書いている私は保育士になってから18年・・・(20年じゃない!18年ね)

いろいろな悩みも、転職(転園)も、そして出産による育休も経験してきました。
今の私から新人だった頃の私にアドバイスするつもりでお答えします。

友だちとの関わり方で、1番強く思い出されるのは4歳児です。

4歳児は6月くらいになると、少しずつ相手の気持ちがわかってくるようになりますが、まだそれほどガマンはできません。

7~8月ごろになるとようやく、相手からイヤなことを言われても耐えることができるようになってきます。

でも、まだ我を通そうとする子も必ずいるので、集団で活動しようというときのトラブルの原因になったりすることも。

そんな風に、まだ相手の気持ちがくめない3歳児の幼さを残す4歳児も混ざっていることを踏まえて、活動予定をぎっちりキツキツに組まないようにするといいですよ。

キツキツにしなければ時間的なゆとりができます。

集団で何かを始めるときに、ちょっと気になる子に手伝い役を頼むようにすると、キツキツにしなかったことで生まれた時間的なゆとりを上手く使えるようになります。

ひとりあそびばかりしている子

保育士 3年目・T先生のお悩み

入園して以来ずっと、おもちゃでひとりあそびばかりしている年少児のOくん。
みんなは友だちとの活動を楽しむようになったのですが、Oくんはいまだにひとりが好きなよう。
「砂場でプリンを作ってみようか」「みんなで電車ごっこしようよ」と誘っても、「ぼく行かない」。
このままでもよいのか、強く誘って仲間に入れたほうがよいのか、対応に悩んでいます。

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褒めて自信をつけてあげる機会を増やすべき

プリント配りや片づけを手伝ってもらうなど、Oくんができる課題を見つけ、それをみんなの前で認め、自信を付けてあげます。

そうしているうちに、だんだんと友だちの中に入っていけるようになります。

保護者にも、Oくんができることは自分でやらせるようにしてもらい、その行為を認めてあげるように伝えます。

子どもが、みんなとあそぶことに関心がないというのは、運動能力や集中力、友だちの考えや気持ちを理解する認識能力の未熟、社会的なルールや自分を表現する方法が分からないということなどが考えられます。

しかし、発達には個人差があります。

みんなと同じあそびをしていても友だちとかかわることができないのは、あそびの発達でいうと「平行あそび」の段階なのかもしれません。

自信が持てると、友だちともかかわれるようになります。

強くあそびに誘うのではなく、保育士がいっしょにあそびながら、ほかの子も誘って、気長にOくんにあそびを合わせていくようにします。

失敗しても大丈夫だと実感させる

保育士は、「失敗してもまたやればいいんだよ」と、Oくんのすべてを受け入れて、ゆったりと対応してあげましょう。

11月くらいになると、年少児でもほとんどの子が何らかのかかわりを持って友だちとあそび、自分のあそびにこだわって、ひとりが好きという子は少なくなってきます。

保育士は、集団とのかかわりを避けようとする、Oくんの精神的な部分を見つめる必要があります。

保護者から、「しっかりしなさい」と言われ続けているのかもしれません。

この時期の子どもは、あそびに対して興味も関心もあるはずですが、Oくんが「誘いに乗ってこないのは、あそびの経験が少なく、集団に入る自信が持てなくて失敗を恐れているためだと思われます。

まとめ

年少児の場合は、保育士が動けば子どもも動きます。

Oくんの近くであそび、保育士の姿や声がOくんに届くようにして、あそびをもっと魅力的に見せて援助していきましょう。

どうしても「室内がいい」とOくんが言うなら、保育室のそばに砂場の道具を置いて、プリン作りをするなど、外と内をつなぐような環境にしたりと対応するのもいいですよ。

「いっしょにあそぼない!」と言われて仲間外れになる子

保育士 1年目・M先生のお悩み

年中児のJちゃんの保護者から、「仲間外れにされるので園に行きたがらない」という手紙をもらい、びっくり。
よく見ていると、Jちゃんがいつもあそんでいる子とあそぼうとすると、すぐほかの子が来て、「だめ。あたしとあそぶの」と、連れて行ってしまいます。
結局、Jちゃんはひとりであそんでいるのですが、どうしたらいいのでしょうか?

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自分の思いを表現できる機会を作ってあげる

Jちゃんが友だちに対して自己表現できるように援助しましょう。

例えば、「これとあれではどっちがいいと思う?」と選択肢を与え、自分の思いを表現できる機会を作ってあげるのです。

そして、Jちゃんが自分の意志で積極的にしたことを褒めて認めてあげましょう。

Jちゃんは、過保護な保護者に依存しがちで、自分から積極的に動けない、受け身的な子なのかもしれません。

また、自己表現もあまりできないため、友だちに自分の気持ちが伝えられないとも考えられます。

ですから、「わたし、○○ちゃんとあそびたいの」と、自分の気持ちを伝えられるように励ましてあげることが大事です。

「自己表現できるようになると、自尊感情(自分を信頼できる感情)が高まり、友だちとかかわれるようになります。

友だちとあそぶことで、受け入れてもらったり認められたりして、仲間意識と安心感が生まれてきます。

その安心感が基盤となって、自分を大切にする気持ちが育ち、「自信」へとつながるのです。

「仲間に入れて」と自分で言える勇気を与えよう

初めは「仲間に入れてあげてね」と保育士が間に入ってきっかけを作りますが、Jちゃんが「仲間に入れて」と自分で言えるようにサポートしていきます。

いっしょにそばまで行ってあげたり、あそびが共有できるように、しばらくは保育士がかかわってあそんだりするとよいですね。

自分できちんと言えるようになると、子ども間の関係が対等になり、それまでとは全然違うものになります。

そして、仲間外れにされたと心配している保護者には、「このあそびのときは、すごく楽しそうでしたが、あのあそびのときはひとりであそんでいました」と、Jちゃんのあそびの記録をつけて提示し、意地悪されたわけではないことを伝えましょう。

今まで仲よくしていた友だちに「捨てられた」形のJちゃんですが、「捨てた」子のほうは、あそびの質によって友だちを選択しただけのことだと思います。

「このあそびは○○ちゃんとあそんだほうが楽しいから、今まであそんでいた△△ちゃんとあそばない」という気持ちです。

このようなことは日常茶飯事で、4歳児の姿そのものといえます。

まとめ

意地悪ではないとしても、拒否されることが一時的にでも続くと、Jちゃんのように登園を渋ったりすることがあります。

友だちを選択する行為は発達の早い女の子に多く見られ、エスカレートすると陰湿になる可能性も含んでいますから、注意が必要です。

このケースの場合は、感情的なもつれはないと思われますので、保育士があと押しすることで、仲間に加わることができるでしょう。

気に入らないと攻撃的になる子

保育士 3年目・H先生のお悩み

人の話をよく理解し、言葉も達者で、知的能力の高い年長児のCくん。
でも、気に入らないことがあると突然攻撃的になり、そうなったら歯止めが効きません。
周りの子もわかっているので、Cくんを怒らせないようにしています。
保護者に相談しても、保護者の前では攻撃的な部分は出さないので、納得してもらえず困っています。

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生活全般の見直しが必要

保護者の協力を得て、生活全般を見直す必要があるようです。
保育士は、抱きしめたり、くすぐったり、なにげなく体に触れたりというような身体接触をたくさんして、Cくんが安心できるようにします。

どうしてかというと、歯止めが効かないほど攻撃的になるのは、非常にストレスがたまっていることだからです。

Cくんは、能力以上の過大な要求を保護者からされているのかもしれません。

欲求不満が「怒り」となって蓄積され、ちょっとしたきっかけで攻撃的になることで発散しているのです。

あるいは、子どもは大人のまねをすることがよくあるので、保護者が怒るときの表現をまねしているとも考えられます。

そこで、できるだけCくんを認める機会を多くしてあげましょう。

おそらく、保護者は要求するばかりで、子どもを認めるだけの気持ちの余裕がないのかもしれません。

その結果、Cくんの人一倍認められたい思いを満たせていないと思われます。

ですから、Cくんの認められたい気持ちをうまく満足させることができれば、落ち着くのも早いと思います。

ストレスが発散されるようなあそびを組み込む

今のうちに、Cくんのストレスを解消することが大事です。

解消の方法として、保育士がリードして十分に発散でるあそびをしましょう。

例えば、おにごっこのように集団で思い切り体力を消耗するあそびや、迷路あそびのように集中力を必要とする知的なあそびなどです。

ときには、Cくんに判断させたり、しきる役割を与えたりするのも効果的です。

Cくんは、家庭の中でストレスを抱えていて、保育園が発散の場になっているのかもしれません。

Cくんのような子を、わがままな子と認識して圧力をかけてしまうと、保育園の中では攻撃性が抑えられても、小学校に行ったとき抑えが効かなくなることがあります。

家と保育園ではようすが違うことを伝えても納得しない保護者には、撮影したビデオを見てもらうのもひとつの方法です。

「こんな面もあるんですよ」と、家庭では見られないようすを伝えながら、友だちを攻撃している場面もさりげなく入れて、保護者に気付いてもらうようにします。

ただ、このとき、攻撃している場面を強調して見せて、責める材料にしないようにしたいものです。

まとめ

保護者が現実に納得できれば、Cくんは家庭でもストレスを発散できる機会が増えてくるでしょう。

そして、保育園でもCくんを認めたり褒めたりする機会を積極的に増やしてあげましょう。